彩時記

紡ぎ人くれなゐの、日々のあれこれ

一縷

ベートーヴェンの、第4協奏曲。 明け方、ひとり聴くに嬉しい。 Silent flowers Speak also To that obedient ear within. (Onitsura) (「順ふや音なき花も耳の奥」)上島鬼貫 アファナシエフ自身による、ライナーノーツより。

風のてのひら

愛用の、白檀の扇子。 ふうわりとほの香る。 亡き父の、選びぬ。

あのね、

花が咲いてたの。岸辺に。 あのね、思い出せないの。その香りも、花影も。この、頃ね。 あのね、

箱力

小箱を手に入れた。正確には小さな引き出し。かんざし類を納めるものであろうか。 骨董屋の陳列棚の隅にひっそりと、それでいてずっと以前からそこにあるかのように、鎮座していた。 値札らしきものも見当たらぬから、売り物であるのかも分からずだからとい…

雨の中に探す

雨の中に、探した。誰かを。何かを。 昨日それから今日と、夏の祭りで賑わうわが街。 今回持ち寄りに選んだ品は、初日が・タコと赤玉ねぎのレモンドレッシング ・なすの田舎煮そしてそして本日・鶏とアスパラのレモンクリームカレー ・煮しめ玉子 なすの田舎…

ともしび

帰りの道を、急いでいた。 瞼を過る。想いが!歌が! 見上げた空に、月はなけれど。

まるさんかくしかく

窓をつたう雨を、眺めている。 「歌に実ありて、しかも悲しびをそふる」 創作にあたる、我がこころのよすが。

花は、くれなゐ

新作の手毬は、まどろみからの想。 題して「誰そ彼」。 閃きで得た配色の確信めいては、いた。とはいえある意味実験的でもあったから、ココロが妙に動いたりも、した。 ともあれ手毬はひとまず、お仕舞い。 ココロがすっぴんしたら、折り鶴袋のお細工物へと…

かんざしで扉を叩く

わたくしに嬉しい和小物、かんざし。 かんざしを好むなら、洋装であれ身に着けない手はない。という訳で、大いにかんざしを愉しんでいる。 装いのお仕舞いに着ければたちまちにして、景色が変わる。 べっ甲、漆、蒔絵・・・ここ一年で手に入れた、古物。いず…

小休止

夕べに

花なぞ、活けてみる。思いの宿る花器に。 どくだみの花のにほひを思ふとき青みて迫る君がまなざし 北原白秋

そして、光

シューベルトはソナタ21番、アファナシエフを聴いている。 檜の箱に、姫てまりを9つ。下には赤いお座布団。 「まるまる子どもが育つ」「まるくおさまる」などの意味を持つ姫てまりを、出産の祝いとした。 手製のリーフレットを付けた。自ら文字も書いた。箱…

夢見る

我が街、我が庭、 我が、手毬。

アイロンみたいなコテ

小田原の旅で手に入れた、和裁コテ。 古もの処分で「アイロンみたいなコテ」2,000円とある。迷わず、ゲット! 聞けば、誰一人として知る者のないこの物品、とりあえず、熱でもって布に施す物であろうと。で、「アイロンみたいなコテ」。 随分探していたと伝…

矢車菊変奏

創作過程の姫てまり。 先ずは、青い花。ガルシンの、「赤い花」からの連想による。 残るは、道の途中に出逢った寄せ植えからの想。 はて。

岸辺に咲く

古典的な趣に終始した姫てまり。 タイトルを、「岸辺に咲く」とした。

ショコラ日和

メッツァビレッジにて半日を遊ぶ。 大いにはしゃぐ母。胸ふたぐわたくし。 全くもって、かわいい人なのだ! 瞼に焼きつけた母は変わらず、父の好きな母であるなと、しみじみ。今日の母を、涙もろく思う日が来るのだなと、しんみり。 可愛らしい小川をパチリ…

桜の森なる

半月遅れのお花見へ。場所は知る人ぞ知る、「桜の森」。 様々な種類の桜が順を追って愉しめる。 花は、とは言えとうに過ぎていて、むしろその緑がまばゆいばかり! 静寂を破らんと、自然界のあらゆる音が!時おり射し込む木漏れ日の芳しさといったら!

思惑

タイトルありき、で動き出した姫てまり。 ある者には、「乙女の祈り」。またある者には、「シャンゼリゼ」。はたまた別の者には、「こんぺいとう」。「和三盆」とも。 そしてそして、「涙の味」と題したのが、わたくし。

くすぐる

大正ロマンな絹織物である、銘仙。 その銘仙の色使いに想を得たのが、こちらの姫てまり。 題して、「浪漫」。 来年の雛のお細工物にも銘仙を使わんと京都の骨董屋で手に入れたのは、色柄品質ともに上品ばかり。 粋で大胆、且つ遊び心に富む銘仙織りでもって…

ウイ

髪の毛も胸の思いも、吹く風になぶらせて。 「はつ恋」と題した姫てまり。 因みに冒頭の一節、作者はヴェルレエヌ。わたくしの好きな、一節である。

フレンチトースト考

先ず、パンはバゲットであること。それを3cm厚に切り、砂糖を混ぜた牛乳に浸す。最初から卵は入れない。 火加減は弱火〜中火。弱火で焼くことで口当たりよく火が入って膨らむ。 仕上がりの理想として、表面をカリッとキャラメリーゼしたフレンチトーストで、…

雨のあとには虹が架かる

ちょこちょこ足を運ぶ骨董屋の商うカフェ。 蔵をリノベーションした店内、二人掛けのテーブル席が2つとカウンター席が5つ。 カップやティーポットはノリタケの古いもの。カトラリーはイギリスのアンティークだと云う。ノリタケに至っては、ブルーで絵付けさ…

季は花

「追憶」とタイトルを付けた姫てまり。 折しも季は花である。 芭蕉の、さまざまの事おもひ出す櫻かなの句に因む。

春の、さいしょの日

春の、さいしょの日に旅立たれた方に。

想いは巡れど

夕餉の支度が相整う。 思い立ちでこしらえたのは、五目ずし。 日本酒のすすむ肴をちょこちょこと用意して。

、そしてそこに歌があれば その弐

、そしてそこに歌があれば

演奏会で得たインスピレーションを元に。

ひいなの調べ

吊るしに設えた、お細工物それぞれ。 絞りの古布を用いた布手まり。糸てまりを、粋な配色と模様に整え呼応。良きご縁をと願いつつ、様相もさまざまなさるぼぼ。

雲間から

今年の雛の飾りが、完成す。 暗雲の中にあった先月末の小さかったわたくしは、今は微笑みの祝福の中にある。 最後に手がけた要となる手まり